県民の皆様へ

糖尿病と腎症

糖尿病が重症化すると、腎臓に負担がかかり腎症などの合併症を引き起こします。腎症は患者の生活の質を著しく低下させるだけでなく、医療費にも大きな負担となることが問題となっています。

高知県には、平成29年末現在で約2,400人の人工透析患者がおり、平成27年からの3年間で新たに透析が必要となった患者年平均300人のうち、糖尿病性腎症の患者は約4割を占めています。このため、県民が地域で健康に暮らしていくために、県内の医療関係者や保険者等が協力して糖尿病の重症化を予防する取組を進めています。糖尿病患者においては食事療法・運動療法を基本とし、医師が治療上必要と判断した処方薬(糖尿病治療薬)を、継続して服用・使用を続けることが重要です。

高知県薬剤師会の取り組み

糖尿病患者の大多数は薬局に来られ薬剤師と対面する、ということに注目し、高知県薬剤師会では薬局薬剤師の糖尿病に対するスキルアップを図るとともに、他の医療従事者や行政と連携しながら療養支援体制を構築することで、糖尿病の重症化予防を目指しております。

令和2年度に糖尿病患者への処方薬の実態を把握する目的で調査を行いましたが、解析の結果、服薬や注射が不規則(中断も含む)となる要因が浮き彫りとなりました。そこで、当会では患者に糖尿病治療薬を継続して服用(使用)してもらえるよう、薬剤師向けの「服薬指導チェックシート」と「患者指導資材」、患者向けの「糖尿病パンフレット」を作成しました。

今後も継続して実態調査を行いながら随時必要な資材を作成することを予定しております。これらの資材を活用することで、患者の糖尿病重症化予防に繋がるものと期待しておりますので、是非とも各薬局薬剤師だけではなく、患者自身や患者のご家族等においても、ご活用いただきますようお願い申し上げます。

糖尿病と糖尿病のお薬について

糖尿病のお薬は継続して服用(使用)することが大切です。高知県薬剤師会では、県民の皆様に「糖尿病や糖尿病のお薬について知っておいていただきたいこと」をわかりやすくまとめたチラシを作成しました。このチラシの内容について、もっと知りたいことがありましたら、是非かかりつけ薬剤師にご相談ください。

知っておきたい糖尿病とのつきあい方(チラシ)

知っておきたい糖尿病とのつきあい方